2012年3月20日火曜日

野草 イタドリ

山菜 薬草 野草

    イタドリ

生薬名
虎杖根 こじょうこん コジョウコン


生育場所
  路傍や荒地までさまざまな場所に生育するが、肥沃な場所では大きく成長し、枝分かれして枝先は垂れ下がる。
  このような場所に生育するイタドリは若い茎を食べることが出来る。
  刈り取りされる場所でも生育が見られ、強い植物である。
  このような旺盛な生活力は地下に伸びる太い地下茎のためであり、地下茎を伸ばして崩落地などでいち早く群落を形成する。
食用
  山菜 [編集]若い茎は柔らかく、山菜として食べられる。
  茎や葉が分かれる前の、タケノコのような姿のものを折って採取し、皮をむいて使用する。生でも食べられ、
  かつては子供が道草途中に囓っていた。有機酸を多く含むため酸味があるが、
  その中にはシュウ酸も含まれるため、多少のえぐみもあり、そのまま大量摂取すると健康への悪影響も考えられる[2]。
  そのため、山菜として本格的に利用するときには茹でて水にさらし、あく抜きするが、
  そうするとさわやかな酸味も失われてしまう。高知県では、苦汁や苦汁成分を含んだあら塩でもみ、こうすると、
  苦汁に含まれるマグネシウムイオンとシュウ酸イオンが結合し、不溶性のシュウ酸マグネシウムとなる。
 其の結果、シュウ酸以外の有機酸は残したままシュウ酸だけ除去することができる。
 春頃の新芽は食用になる。皮を剥ぎ、塩もみをして炒め、砂糖、醤油、酒、みりん、ごま油等で味付けし、
 鰹節を振りかける。主に食用にしているのは高知県であるが、和歌山県や三重県南部でも「ゴンパチ」と称して、
 兵庫県南但では「だんじ」と称して食用する。新芽を湯がいて冷水に晒し、麺つゆと一味唐辛子の出汁に半日ほど漬ける。
 ジュンサイのようなツルツルとした食感がある。
 秋田県では「さしぼ」と呼び水煮にして味噌汁の具に使ったりする。 岡山県では「さいじんこ」、「しゃじなっぽ」などと呼ぶ。
 民間薬 [編集]冬になって地上部が枯れた頃に根茎を採取し、天日乾燥させたものを虎杖根(こじょうこん)といい、
 緩下作用、利尿作用があるとして民間薬に使われる。
 また、若葉を揉んで擦り傷などで出血した個所に当てると多少ながら止血作用があり、痛みも和らぐとされる。
 これが「イタドリ」という和名の由来でもある。
 その他 [編集]戦時中、タバコの葉が不足した時に、イタドリなどを代用葉としてタバコに混ぜた。
 インドや東南アジアではイタドリの葉を巻いたものを葉巻の代用とする
 初秋から枝には小さな白い花がたくさんつく。
 秋のお月見の頃に花が咲き、花の色が紅色を帯びるものをベニイタドリ(名月草)と呼ぶが、
 花の色にはさまざまな段階があるようである。
 秋には翼がある種子ができる。風に助けられ、分布を広げる風散布種子である。新規の場所に定着するには風で種子を散布し、
 いったん定着すると太い地下茎で群落を広げ、春に一気に成長して、樹木などの侵入を防いでいるように見える。
 イタドリの生育地にはクズやカナムグラなどのツル植物の生育も目立つ。春から初夏はイタドリの群落であっても
 盛夏から秋にはツル植物が成長してクズ等に覆われてしまう。このような場所には樹木は容易に侵入できず、
 侵入できたとしても夏にはツル植物に覆われ、引き倒されてしまう。近くに生育している大きな樹木にも、
 イタドリの茎を伝わってクズが登っていく。まるでイタドリとクズが共同して樹木の侵入・成長を防いでいるように思えて面白い。

薬用
 虎杖根を服用すると緩下作用、健胃作用、利尿作用、通経作用、抗菌、鎮咳があり、軽い便秘や
 婦人病、夜尿症、風邪などに効果があります。
 虎杖根を煎じる場合は
 虎杖根約5グラムから10グラムを水600ccから800ccの中に入れて弱火で15分から20分程煎じて
 1日数回服用します。
 虎杖根と他の薬草(ドクダミ、ヨモギ、麦茶など)と一緒に煎じて服用しても良いです。
 虎杖根の粉末の場合は
 虎杖根の粉末を1日2グラムから4グラムを目安に水またはぬるま湯で1日数回服用するか、
 お湯に混ぜて服用してください。(小さじ半分ぐらいが約1グラムです。)
 虎杖根の粉末を単独で服用しても良いが、牛乳、野菜ジュース、スープなどに混ぜて服用しても
 良いですし、小麦粉と混ぜて料理に使用されても結構です。

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