2012年7月2日月曜日

薬効野菜 タマネギ



薬効野菜 玉ねぎ (ユリ科)

玉葱を切ると涙が出るのはイソアリインという催涙性前駆物質が玉葱を切ることによって
アリイナーゼという酵素と反応して催涙性物質になるためです。
催涙性物質から生出される含硫化合物にはさまざまな作用があり、特に血小板凝集抑制作用が特異的です。
薬効のもとのイオウ化合物である含硫アミノ酸は玉ねぎに多量に(1kgあたり2~3g)含まれています。
刺激成分が有効成分ですので、目にしみないとか、辛味のない玉ねぎは薬効が少ないことになりますが、
最近は薬効をより高める新品種の開発も進められています。
この作用は玉葱を切った直後に加熱すると失われますが、切って室温に15分間以上放置しておくと加熱しても失われません。 

成分間の化学反応で、別の物質(プロペルニルジスルフィド類)が生まれ、
糖尿病で高い血糖値の低下作用や発ガン抑制作用があります。 
調理で加熱すると、また別の物質(トリスルフィド類やセパエン類)に変わります。
これらの物質は心筋梗塞や脳梗塞などの原因となる中性脂肪や悪玉コレステロールの値を下げます。
血管を詰まらせる血栓を溶かすことも確認されています。血液をさらさらにし、動脈硬化を防ぐ作用があります。
血栓溶解作用は、ほかにサイクロアリインというイオウ成分にも含まれています。

また、玉葱を加熱調理すると解毒代謝が促進され体内の有害物質を排泄します。
糖尿病、高血圧、癌、脳血栓、心筋梗塞、動脈硬化、胃弱、食欲不振、風邪、扁桃炎、下痢止め、
便秘、出血、痛風、筋肉疲労回復、精力減退、精神不安、不眠症、アレルギー体質の改善、神経痛、
虫下し、やけど、虫刺されなどに良いです。
玉ねぎの含硫アミノ酸は、玉ねぎを切ると、酵素の作用で別の物質(チオスルフィネート類)に変化します。
これが生でかんだときの強い辛味成分です。この成分は強い抗菌・殺菌作用があり、コレラ菌を死滅させる力さえ持っています。

薬効のもう一つは黄色い成分(ポリフェノールの仲間であるケセルチン)です。 

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