2019年5月23日木曜日

最低賃金引き上げの副作用、認めるまで 1年5カ月かかった韓国政府

やっと認めたということか、いままで関係がないとか、
いってたが、ほかにもまだ、原発とか、今までやってきたことで
徳政礼だけだろう、まともなのは・・・



【社説】最低賃金引き上げの副作用、認めるまで
        1年5カ月かかった韓国政府

最低賃金引き上げが卸売・小売業、飲食・宿泊業
自動車部品製造業などの雇用に悪影響を及ぼしたという事実を
雇用労働部(省に相当)が初めて正式に認めた。
同部の用役業務を引き受けた学会の深層調査の結果、従業員を
減らしたり、営業時間を短縮したりしたことが確認されたと
いうものだ。

国民が既にはっきりと気付いていることを認めるのに、なんと
1年5カ月もかかったのだ。
これは頑固ではなく現実逃避だ。

報告書の内容は、最低賃金の急速な引き上げが始まった
昨年以降、ほぼすべての専門家・報道機関・現場の雇用主らが
粘り強く言い続けてきたことと同じだ。
雇用体系が崩れた今になってやっと「副作用が確認された」と
言って、店を閉めた人々や仕事を失った人々をいっそう
絶望させた。

これまで政府は、雇用の悪化は「最低賃金とは関係ない」と
いう姿勢を崩さなかった。
それは手のひらで空を覆い隠すようなものだ。
一昨年まで年間30万件に達していた雇用増加数が、最低賃金を16.4%引き上げた昨年、突然9万7000件に急減した。
それでも政策当局者たちは「最低賃金引き上げによる雇用の
減少はない」(大統領府政策室長)、「『最低賃金引き上げで
失業率が増加した』という主張に同意するのは難しい」
(雇用部長官)と言い張ってきた。

今年に入ってから4月までの雇用が約17万件増えると、
大統領府雇用首席秘書官は
「画期的変化」と再び事実をごまかした。
この増加がゴミ拾いやおもちゃの消毒といった短期アルバイトの雇用を大量に急ごしらえした結果だということを
知っていながらの発言だ。国民を欺こうとしたのだ。



生産性と乖離(かいり)した無理な賃金引き上げが雇用を
悪化させるのは経済の常識だ。
韓国経済報告書を先日発表した国際通貨基金(IMF)調査チーム団長は「最低賃金が2年間で30%も引き上げられれば、どんな
経済も持ちこたえられない」と言った。
韓国の経済成長率展望値を2.6%から2.4%に引き下げた
経済協力開発機構(OECD)も
「最低賃金引き上げで低熟練労働者の雇用増加が鈍化した」と
分析した。

外国人の目にもはっきりと見えていることを政府が必死に
認めようとしないのは、結局、所得主導成長論が
「聖域」だからだ。

第1四半期(1-3月期)がマイナス0.3%という
「成長率ショック」状態になっても、文在寅(ムン・ジェイン)大統領は「総体的に見れば韓国経済は成功に向かっている」と
言った。
理念にはまって仮想現実の世界で生きているのだ。

現政権になってから「聖域」化された政策は一つや二つでは
ない。
「脱原発」「週52時間労働制」「非正規職の正規職化」なども
数多くの副作用が無視されたまま、政権レベルでの課題として
推し進められている。
これらの政策に対しても、各企業の競争力低下により
産業体系がすっかり崩れ、挽回(ばんかい)不可能な副作用が
発生してから、ようやく現実を認めるのかもしれない。

それらに伴う痛みは、そっくりそのまま国民の痛みとなる。
2年間の予算77兆ウォン(約7兆1200億円)を無駄にした
雇用対策のように、再び国民に巨額の税金請求書だけ
突きつける結果となるだろう。

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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