2012年8月11日土曜日

薬草 薬効植物 クチナシ



薬草 薬好植物 クチナシ

分類  アカネ目  アカネ科  クチナシ属  クチナシ
和名 クチナシ
英名 Common gardenia

クチナシ(梔子、巵子、支子、学名:Gardenia jasminoides)は、
アカネ科クチナシ属の常緑低木である。
野生では森林の低木として自生するが、むしろ園芸用として栽培されることが多い。
果実が漢方薬の原料(山梔子)となることをはじめ、様々な利用がある。


形態
樹高1-3 mほどの低木。葉は対生で、時に三輪生となり、長楕円形、
時にやや倒卵形を帯び、長さ5-12 cm、表面に強いつやがある。
筒状の托葉をもつ。花期は6-7月で、葉腋から短い柄を出し、一個ずつ花を咲かせる。
花弁は基部が筒状で先は大きく6弁に分かれ、開花当初は白色だが、徐々に黄色に変わって
いく。花には強い芳香があり、学名の種名「jasminoides」は「ジャスミンのような」と
いう意味がある。
10-11月ごろに赤黄色の果実をつける。果実の先端に萼片のなごりが6本、
針状についていることが特徴である。また側面にははっきりした稜が突き出る。

人との関係
果実が熟しても割れないため、「口無し」という和名の由来となっている説もある。
他にはクチナワナシ(クチナワ=ヘビ、ナシ=果実のなる木、つまりヘビくらいしか
食べない果実をつける木という意味)からクチナシに変化したという説もある。

鑑賞
人家周辺に栽培されることが多い。ただし、クチナシを植えるとアリが来るといって
敬遠する例もある。品種改良によりバラのような八重咲きの品種も作り出されている。
料理
果実にはカロチノイドの一種・クロシン(Crocin)が含まれ、乾燥させた果実は古くから
黄色の着色料として用いられた。
発酵させることによって青色の着色料にもなる。これは繊維を染める他、
食品にも用いられ、サツマイモや栗、和菓子、たくあんなどを黄色に染めるのに用いられる。

大分県臼杵市の郷土料理・黄飯の色づけにも用いられる。
クロシンはサフランの色素の成分でもある。

薬用
果実は山梔子(さんしし)と呼ばれ、日本薬局方にも収録された生薬の一つである。
煎じて黄疸などに用いられる。黄連解毒湯、竜胆瀉肝湯、温清飲、五淋散などの漢方方剤に
使われる。

その他
黒人ジャズ歌手のビリー・ホリデイはしばしば、クチナシの花を髪に飾って舞台に立った。

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