2016年3月30日水曜日

ノーベル賞への執念、大宇宙への挑戦、韓国

壮大な宇宙ロマンです、こんなことでノーベル賞狙いか・・・
まあ、無理かもしれなないわ~な。  それよりも
高麗ニンジンからうつ病の特効薬を抽出した方がノーベル賞に近いと
思わないか・・・・?

宇宙誕生の謎を解く「暗黒物質」、これさえ発見すればノーベル賞だが
=韓国(1)
2016年03月29日08時24分 [中央日報/中央日報日本語版]

江原道襄陽郡点鳳山地下700メートルにある研究室では、この春から
稼働する予定の暗黒物質検出器2号の準備作業が行われている。
(写真=基礎科学研究院)  

2月の重力波発見以降、物理学界の関心は「宇宙の謎の物質」と呼ばれる
暗黒物質に集まっている。
暗黒物質は重力波と似ている。
重力波はアインシュタインが100年前にその存在を予想したにも
かかわらず、実際の発見にいたるまで険しい旅程が続いた。
暗黒物質も同じだ。
多くの科学者が存在を認めているが、その姿を現さない。韓国は
2003年から暗黒物質検出器を稼働し、これに挑戦している。
今年春から2つ目の暗黒物質検出器が作動を始める。
江原道襄陽郡(ヤンヤングン)揚水發電所地下トンネルにある
基礎科学研究院(IBS)地下実験研究団で暗黒物質と宇宙の秘密を探った。

22日、江原道襄陽郡の点鳳山(チョムボンサン)。四輪駆動の車に乗って
地下トンネルを2キロほど走ると、巨大な花こう岩の洞窟が現れた。
地下実験研究団が運営する暗黒物質検出器は地下700メートル地点に
設置されている。
やや寒い初春の外の天気とは違い、洞窟の内部は暖かかった。
この研究団のカン・ウング博士は「年中、気温が20度ほどで維持される」と説明した。
岩の間から染み出てきた地下水が床を濡らした。地下洞窟は国内最大規模の
襄陽揚水発電所を建設しながら設置された。
研究団はここの一部の空間を借りて使用している。英語で
ダークマター(dark matter)と呼ばれる暗黒物質は文字通り
まだ正体が明らかになっていない。
科学者は1970年ごろから暗黒物質が宇宙のあちこちに広がっていると
推定しているだけだ。カン博士は
「中性子など我々が物質と呼ぶのは宇宙全体の4%にすぎない」とし
「残りの96%は正体が明らかになっていない暗黒物質と暗黒エネルギー」と述べた。
太陽系を例に挙げると、太陽と地球の間の我々が何もない空間と
考えるここを暗黒物質と暗黒エネルギーが埋めているのだ。

暗黒エネルギーは重力に反する力だ。
重力が物体を引き寄せる「引力」なら暗黒エネルギーは押し出す力
「斥力」だ。
大爆発のビッグバン(big bang)の発生の原理が分かれば、
暗黒物質と暗黒エネルギーも難なく理解できる。
中学・高校の科学の時間に習ったように宇宙は138億年前のビッグバンの
瞬間から今まで膨張している。
さまざまな天文学の観測結果によると、宇宙膨張速度は徐々に
速くなっている。科学者はこうした膨張を可能にする力の源泉を
暗黒物質と暗黒エネルギーで説明する。
こうした膨張を可能にする力がなければ、宇宙には引き寄せる力の
重力だけが残ることになり、膨張は止まって縮むことになる。
「暗黒」という名前を付けたのは、現在の宇宙を説明するうえで
必要な要素だが実体を確認できていないからだ。
こうした理由で暗黒物質の検出はノーベル賞への近道と呼ばれる。

暗黒物質検出器が暗い地下空間に設置されたのはその特性のためだ。
暗黒物質は他の物質に会って反射する光や電波とは違い、物質と全く
反応しない。
こうした理由で検出が非常に難しく、特殊なクリスタルを製作して
検出装備として活用する。
クリスタルは光や各種放射能物質に敏感に反応するが、地下にいくほど
こうした物質を遮断できる。
土と岩石が雑音物質をのぞく一種の濾過紙の役割をする。深いほど有利で、
中国は地下2.4キロ地点に暗黒物質検出器を設置している。
米国と日本もそれぞれ地下1.4キロ、1キロ地点に検出器を置いている。

宇宙誕生の謎を解く「暗黒物質」、これさえ発見すればノーベル賞だが
=韓国(2)

暗黒物質地下実験室はパネル形態の仮設建物をつないで設置されている。
敏感な装備の保護のために防塵服を着て、この春から稼働予定の
検出器実験室に入った。
この研究団のパク・ジョンシク博士が稼働予定の暗黒物質検出器を
点検していた。
キムス2号機(KIMS-NaI)と呼ばれる新しい検出器は、
2003年から稼働しているキムス1号機(KIMS-Csl)に比べて
大きかった。
キムス2号機は一辺の長さが3メートルほどの正六面体の巨大な金属形態だ。厚さ10センチほどのクリスタル数十個を中心に置き、銅と鉛の
レンガなどで遮蔽する。パク博士は「暗黒物質がクリスタルにぶつかれば
微細な光が発生するが、これを通じて暗黒物質を確認するのが
検出器作動原理」と説明した。
検出器を鉛などで囲んでいる理由は、洞窟などから出る自然放射能と
宇宙粒子を遮断するためだ。
それでも多くの宇宙粒子が検出器を通って光を発生させる。
作動中のキムス1号機では一日に数万件の信号がある。
こうしたデータを1年間集めればCD-ROM10万枚分量となる。
これを分析して暗黒物質を見つけるのは容易なことでない。

  #なぜ暗黒物質を探すのか

物理学者は暗黒物質の有力な候補に、仮想の粒子ウィンプ
(WIMP=Weakly Interacting Massive 
Particles)を挙げている。
「弱く相互作用する重い粒子」だ。宇宙に散在するウィンプは地球も
貫通する小さい粒子だ。
1秒あたり数億個のウィンプが我々の体を通過しているが、
体内の物質と反応せず、感じることはない。暗黒物質を探すなら銀河の
生成など宇宙の謎を解くのに一歩さらに近づく。
キム・ヨンドク地下実験研究団長は
「なぜ銀河団が生じたのか現在の科学では説明できない」とし
「暗黒物質を探し出せば銀河の生成原理など宇宙を理解する大きな
パズルのピースを持つことができる」と述べた。

◆暗黒物質(dark matter)=陽子や中性子など実体が
確認された物質より6倍多く、宇宙に存在すると推定される物質。
電磁気波で観測が不可能で、他の物質と反応しないため、その実体が
確認されなかった。

◆暗黒エネルギー(dark energy)=宇宙を速い速度で
膨張させる力。科学者は暗黒エネルギーが存在すると推定しているが、
暗黒物質のようにその実体が確認されてはいない。

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