2016年7月31日日曜日

天然ボケ、平和ボケ、韓国

このソウル大学・日本研究所所長は何を研究しているか~~
云っている事は確かに正しい道理だ、問題は朝鮮日報・日本語版だ、これを
日本人に読ませてどうしょう~~と・?
自国の民衆がどれだけ読むかが問題だろう、其れに一つだけ・・・
THAADは韓国駐留の米軍施設ではないだろう、韓国の国土、固有の財産、
国民の生命を守るんだろう・・勘違いか~~か??
   
【寄稿】「平和ぼけ」韓国のTHAAD論争

高高度防衛ミサイル(THAAD)をめぐる論争を見ていて、
「平和ぼけ」という日本の言葉が思い浮かんだ。
平和に慣れ、安全保障感覚が乱れることを指す。国を揺るがすTHAAD問題を
見て残念に思ったところ、学んだところ、改めるべきところを
指摘してみたい。

THAAD問題で最も残念なところは、この論争の出発点は何よりも北朝鮮の核とミサイルの脅威だということが、薄れてしまっている点だ。
北朝鮮の核とミサイルの脅威がなければTHAAD配備は不要で、北朝鮮の核が
消えたらTHAADを撤収すればよい。
北朝鮮がTHAAD配備をめぐって「売国的行為」と非難するのは、文字通り
「盗っ人たけだけしい」というものだ。THAADは、北朝鮮の核ミサイルに
対する防御システムだ。
これを米中間の戦略的競争の中で、米国の圧力や対中外交戦の一環として
見るのは、尻尾を頭と取り違えることにつながる。

THAADをめぐる論争の中で、韓国国民の安全と安保が後回しになっていると
いう印象があるのはこの上なく残念だ。
北朝鮮の高高度ミサイルに対する防御手段と言いつつ、人口が集中している
首都圏はパトリオットPAC3で守るというのは、何か引っ掛かる。むしろ、
韓国の安全保障にとって重大な在韓米軍の施設や装備、人員を守るために
防空ユニットを持ってくる、という説明のほうが分かりやすいのではないか。
だから運用費用も米国が出すのだ、と。

韓国の安全保障に直結するのであれば、なぜ当初から堂々と
「韓国にとって核心的な安全保障上の利益」と主張しなかったのか、と
いうところも残念だ。中国は、
THAADとレーダーは米国のミサイル防衛(MD)システムに編入されるもので
あって、中国の安全保障上の利益に反する、と主張する。ならば、
北朝鮮のミサイルから自分たちを守るという韓国の安全保障上の利益は、
中国の安全保障上の利益に比べ、副次的なものだというのか。中国は、
自国の核心的な戦略利益を尊重してもらいたいのであれば、当然ながら
韓国の安全保障上の利益も十分に尊重すべきだろう。

THAAD論争を通して学んだことも多い。
THAADが何なのか、幼い子どもでも知るようになった。取りあえず、
THAADは技術的に見て人体に有害ではないということが客観的に立証された。人体に有害だという点を反対の中心に据える手法は、経験的に、立証されない主張へと傾いていく。

THAADが配備された地域の米国人や日本人は静かなのに、韓国人だけが特に
検証を主張しているところには、市民社会や地域住民の声を無視できない
韓国特有の政治力学も表れている。

北朝鮮は韓国に対して低高度・中高度・高高度ミサイル攻撃を敢行でき、
高高度ミサイルにはTHAADによってもう少ししっかり対応すべきだと
いうことも学んだ。ただし、
レーダーで北朝鮮のミサイルを捕捉しても、200キロ以内のものしか
落とせないことから、韓国全域をカバーすることはできないというのが
実情だ。
中国から米国に向けて発射される大陸間弾道ミサイルは、非常に高い高度を、別の方向へと飛んでいくので、直接的な標的にはなり得ない。
このため中国の懸念は、過剰な主張だと言わざるを得ないだだろう。

THAAD論争は、韓国人に、乗り越えるべき山は多いということも悟らせた。
まずTHAAD論争は、韓国政治の後進的な一面をあらわにした。
THAADは国家安全保障のために必要だと言いながら、国会議員が先頭に
立って「うちの地域は駄目」という地域エゴを掲げた。
星州の住民は、突然のTHAAD配備のニュースにデモで対応した。
韓国政府の決定システムが透明ではなく、十分なコミュニケーションが
できていなかったという指摘は一理ある。
何か起こりさえしたらデモに依存する姿は、韓国政界の利益代表システムに
欠陥が多いことの証拠だ。

韓国政府の秘密主義も、乗り越えていくべき課題だ。
THAADに関して米国との協議はないと言っていたのに、いきなり配備決定を
下し、住民に知らせることなく配備地域を発表した。
典型的なコミュニケーションの失敗、説得の失敗だ。
THAADの本質を、順を追って国民に伝え、忍耐力を持って
国会・メディア・住民を説得していく民主的プロセスの回復が、THAAD問題を解決していく鍵だ。

パク・チョルヒ・ソウル大学日本研究所長兼国際大学院教授
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

0 件のコメント:

コメントを投稿