2018年1月31日水曜日

文化行事中止通告で浮かんだ北の思惑

北朝鮮が8日の軍事パレードを批判されて、すべてを中止して
引き揚げれば片がついたのに、それでもまだ五輪にしがみ付き
と云う事は、北朝鮮も相当な窮地なんだろう。
ネット情報だが北朝鮮の地方民は飢えと寒さで凍死が多いと
聞く。

文化行事中止通告で浮かんだ北の思惑…金剛山行事は
文在寅氏の弱み、米へのお伺いに警告

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北朝鮮の馬息嶺スキー場(韓国統一省提供・共同)

【ソウル=桜井紀雄】北朝鮮が平昌五輪に合わせ、
韓国と共催で合意した北朝鮮での文化行事の中止を一方的に
通告した。
北朝鮮は、韓国メディアの批判報道を問題視しているが、
米国との協調を崩さない韓国へのいらだちもにじむ。

「真心込めた措置を冒涜(ぼうとく)する世論を拡散し、
慶祝行事の是非まで論じた」

韓国統一省によると、北朝鮮は29日夜、南東部、
金剛山(クムガンサン)での文化行事の中止を通告し、
韓国メディアの批判報道を理由に挙げた。

慶祝行事とは、五輪開幕前日の2月8日の軍創建日に
予定する軍事パレードを指すようだ。
五輪と建国70年など国内の記念日を「民族の慶事」
(金(キム)正恩(ジョンウン)朝鮮労働党委員長)と
同列視する北朝鮮にとって、米国と声をそろえ、国内行事に
なぜ難癖をつけるのかという不満がありありと浮かぶ。

党機関紙、労働新聞は29日、
「金剛山の行事や馬息嶺(マシンリョン)スキー場での
合同練習について制裁などをうんぬんし、妨害している」と
韓国保守派の批判に反発。
保守派を「米国にしがみつき、寄生してきた」とも非難した。

金剛山での行事では、必要な発電用軽油を韓国が
提供することになっていた。だが、
米国の制裁との足並みを乱すという批判が出ると、
韓国政府当局者は「米国と緊密に協議している」と強調。
五輪を機に米韓の離間を狙う北朝鮮にとって、保守派の
批判を考慮し、制裁問題で米国にお伺いを立てること自体、
我慢ならないと警告したとも読み取れる。

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文化行事は、文(ムン)在寅(ジェイン)大統領の
「平和五輪構想」に基づき、金剛山での
南北離散家族再会事業の再開につなげる狙いから韓国が
提案したものだった。これに対し、
北朝鮮は中国から集団脱北したレストラン従業員らを
返すのが先だとして再会事業に応じず、利害が
かみ合っていなかった。
韓国側が検討する韓流歌手の公演を
「資本主義の腐った風」だと嫌った可能性も指摘されている。

金委員長の肝煎りで整備した東部、馬息嶺スキー場での
合同練習については北朝鮮が異見を挟まず、文化行事との
温度差を見せた。統一省は合同練習を予定通り進める方針。
文化行事について
「中止通告は駆け引きの一環で再開されるだろう」と
楽観的な見方もあるが、同省関係者は時間的に開催は
難しいとみている。

河野太郎外相は30日の会見で、行事中止を通告した
北朝鮮への対応について
「国際社会は何ら変更することはない」と強調した。

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