2018年5月14日月曜日

第4部(5)莫大な投資の約束「11年も待った」  金正恩の“嫌み”にも文在寅は上機嫌

今韓国の国家予算が40兆~45兆か、北朝鮮支援にはこの
韓国予算15年分が必要とか一説には900兆円とか、膨大な
金が必要、其れでこの間の比国でのアセアン財務相会議で、
アジア開発支援銀行に支援を要請したらしいが、其れに今度の
G7カナダにも出掛け支援を要請とか、今の韓国膨大な
家計債務・国家債務で韓国が支援できる筈もなし、韓国の
思いどうり事が運べば運ぶほどに韓国が崩壊する、今韓国では
国内が分裂、俗に【南南対決】とか~~~、しかし、72年前、1945年、南は老齢の李承晩、北は30代の金日成、今と同じ構図とは~~

第4部(5)莫大な投資の約束「11年も待った」 
金正恩の“嫌み”にも文在寅は上機嫌

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板門店南側の「平和の家」で「板門店宣言」に署名する
北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長(左)と
韓国の文在寅大統領=
4月27日、板門店(朝鮮中央通信=朝鮮通信)

約束を交わしては破り…の歴史

「金日成(キム・イルソン)と話し合ったって仕方ないだろう」

初の南北首脳会談と一部で評される70年前の
「南北連席会議」を前に後の韓国初代大統領、
李承晩(イ・スンマン)が発した言葉だが、南北間では実際、
約束を交わしては破ることが繰り返されてきた。

4月27日、板門店(パンムンジョム)の韓国側施設
「平和の家」で韓国大統領、文在寅(ムン・ジェイン)との
会談に臨んだ朝鮮労働党委員長、金正恩(キム・ジョンウン)は

冒頭のあいさつでこう話した。

「いくら良い約束や文書があってもそれを守らなければ
 意味がない」

会談後に発表された「板門店宣言」を読むかぎり、金正恩が
言及した「約束」とは、2007年、文在寅が
韓国大統領秘書官として正恩の父、金正日(ジョンイル)に
面会したとき交わした約束とみられる。
当時の大統領、盧武鉉(ノ・ムヒョン)は北朝鮮経済を
底上げするための莫大な投資を約束したのだ。

金正恩は「11年の歳月が長かった」とも言った。
約束の履行を11年も待ったという嫌みにも聞こえたが、
そこまで考えなかったのか文は終始上機嫌だった。

「非核化の約束」は問いたださず

むしろ文は、会談の場で1992年(発効)の
南北非核化宣言における北朝鮮の「非核化の約束」を
問いただすべきだった。

91年12月31日、南北は
「朝鮮半島の非核化に関する共同宣言
(非核化宣言、発効は92年2月)」に署名した。
6項目からなる「非核化宣言」の序文にはこう記された。  

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「南と北は朝鮮半島を非核化して核戦争の危険を除去する」

その目的を実現するため南北は
「核兵器の実験や製造、生産、保有、貯蔵、配備、
使用をしない」
「非核化を検証するため相手が選定し双方が合意する対象に
ついて査察を実施する」ことなどを取り決めた。

これが韓国で報じられたのは翌92年1月1日。
当時ソウルで南北平和統一研究所を運営していた董勲は
「元日の朝、新聞を開いてびっくりしました。
『南北非核化宣言に合意』との大きな見出しが目に
入ったからです」と振り返る。

南北間で、非核化について話し合いを始めたのは北朝鮮が、
核施設が集中する寧辺(ニョンピョン)の5MW原子炉を
稼働して数年が絶ち、核開発疑惑が持ち上がった
1987年ごろだ。
共同宣言では「核再処理施設は保有しない」と明文化しながらも

原子炉から取り出した燃料棒をどう扱うかについては
言及しなかった。

しかし、北朝鮮は大きな見返りを得ることができた。
米韓軍事合同演習、チームスピリットを韓国側が一方的に
中断させた。
そして、国際社会が北朝鮮に求めていた核施設に対する
強制査察は国際原子力機関(IAEA)と話し合うべき
事項だとして合意文書には盛り込まなかったのだ。

韓国側が最後の最後まで要求した
「相互強制査察に関する規定」を合意文書に盛り込むのを
北朝鮮は拒み続けた。

守れるはずのない合意 北は「同意するふり」をした

韓国の有力月刊誌「新東亜」は、南北非核化宣言を検証する
特集号でこう指摘した。「北韓(北朝鮮)は、初めから合意は
履行不可能だと知っていた。
韓国側もそれは守れるはずのないことを知っていた」

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それではなぜ合意文書に署名したのか。新東亜は米高官への
取材をもとにこう分析する。

「それは米国の要請によるものだった。
ソ連の脅威が消えた状況下で米国は全世界に配備していた
戦術核を撤去しはじめた。
その際、韓国にある戦術核などを撤去するかわりに北朝鮮の
核を解決するという方法を考え付いたのだ」

北朝鮮が非核化に「同意」するふりをしたのはソ連や東欧など社

会主義国の崩壊に危機感を募らせていたからだ。

米国が北朝鮮の本質を見抜けなかったのか、韓国が一時的な
成果にこだわったからなのか。
冒頭の李の言葉ではないが、南北の基本的な構図は
今でも変わっていないように思える。

=敬称略

(龍谷大学教授 李相哲)

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