2018年8月12日日曜日

【寄稿】韓国、このままでは中国の勢力圏に組み込まれる

この記事、大学教授の寄稿か、デモ、もう遅いいまさらムン大統領の
思想をかえることなどできないだろう。
任期は後4年あるんだろう、
共産主義と自由民主義が共存なんてできないし、共産主義という思想は
必ず自由主義を潰そうとする、いい例が今日の現状だ・・・
 
【寄稿】韓国、このままでは中国の勢力圏に組み込まれる

韓半島(朝鮮半島)は米国・中国の力が
「均衡もしくは緊張」を形成してきた地域だ。しかし
今年に入ってからの北朝鮮の核交渉の進行を見ると、均衡が中国側に
傾く兆しがある。
今のところ表立って見える問題は北朝鮮の核の解決だが、
水面下では、米中が北朝鮮の核をきっかけとして北東アジアの
勢力再編というより大きな戦いを繰り広げている。
これを見過ごすと、韓国は知らず知らずのうちに中国の影響圏へ
編入されるか、もしくは捕獲されかねない。

北朝鮮核交渉の序盤では、米国が機先を制した。
北朝鮮自ら対話を求めて米国にアプローチし、トランプ大統領が
首脳会談で応じた。
南北米の3カ国だけが参加する終戦宣言も可能に見えた。
北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)委員長が中国と米国の間で
「綱渡り外交」を展開するだろうという見方もあった。だが中国が
反撃に出た。
習近平国家主席は金正恩委員長を3回も呼び、戸締まりをして
朝中同盟強化で対抗した。中国は、
北朝鮮引き締めという観点から非核化交渉にいちいち介入し、これを
引き延ばした。さらに終戦宣言、平和協定の議論を加速させ、
在韓米軍撤収や韓米同盟弱体化に誘導し、米国が韓半島に
確保している戦略的既得権を放逐しようとしている。
中国の楊潔チ政治局委員(外交担当)が秘密裏に韓国を訪れて
停戦宣言推進や高高度防衛ミサイル(THAAD)問題を話し合うなど、
見えないところで韓国政府を懐柔しようとする動きもうかがわれる。

残念なことに、韓国政府はこうした状況で非核化よりも
終戦宣言、平和協定の議論の方をスピードアップさせている。
韓国が「中国の手」を取ってやっているのだ。
韓半島で力の均衡が中国側に傾けば、韓国の安全保障は危機に
ひんする可能性が高い。韓国政府は、
南北関係だけでなく米中の力学関係まで念頭に置きつつ状況を管理し、安全保障戦略を整えるべきなのに、果たしてそうしているのか
どうか疑問だ。

今からでも、韓国政府は南北交流より北朝鮮非核化に優先順位を置き、力を集中すべきだ。
平和協定だけを取り上げてみても、非核化の実質的進展があってこそ
米国議会の批准が得られる。
米朝関係の正常化も同様だ。非核化は米国に任せきりにして、
北朝鮮制裁の緩和をもたらす南北交流にばかり没頭したら、中国の
立場を強化する羽目になる。米国は、
南北交流を巡って北朝鮮制裁の例外を要請する
文在寅(ムン・ジェイン)政権に対し、逆に「北朝鮮制裁注意報」を
公に発令した。

中国がとにかく制裁解除を要求している場面で、韓国が中国の側に
立つ理由があるのか。
今は南北交流よりも、非核化のロードマップや時間表などを韓国が
主導的に作り、米国を督励して北朝鮮・中国・ロシアを説得し、
非核化を速やかにけん引する作業の方が急がれる。

中長期的には、米国との同盟関係を「北朝鮮以後」まで視野に
入れつつ管理し、日本との安全保障協力もきちんとしなければ
ならない。
米国との同盟は中国の韓半島覇権掌握を防ぎ得る、最も確実な
政策的装置だ。中国けん制を目標にしたアジア・インド・太平洋同盟の強化は、米外交政策における主流勢力の強力な合意事項だ。
こうした人々と常にコミュニケーションを取り、韓国の戦略的価値と
信頼度を高めなければならない。
韓半島にとどまらず地域の安定に寄与し、地球的な問題に対処する
地域同盟化、グローバル同盟化の作業もスピードアップさせてこそ、
「北朝鮮以後」も韓米同盟の維持を正当化できる。

それでも万一米国が韓半島から遠のいてしまったら、どうすべきか。
故ズビグニュー・ブレジンスキー博士は著書『戦略的ビジョン』(Strategic Vision)で、北東アジアと韓半島において米国の
影響力が衰退し、中国が躍進した場合、韓国が取り得る選択は
対中便乗、独自の軍事大国化、日本との安全保障協力のうち一つだと
示した。
隣接する覇権国(中国)に便乗する戦略が、一方的な依存と
自律性喪失に直結することは明白だ。
中国に対抗し得る韓国の軍事大国化は事実上不可能だ。
「米国なき北東アジア」を想定した場合、国際規範や自由民主主義を
共有する韓日の協力は、中国の覇権を予防・けん制する
効果的なカードとなる。国民感情が負担になるが、政府が
先頭に立って大局的見地から韓日関係を前向きに
管理・発展させなければならない。

韓半島を取り巻く北東アジアに覇権国が現れるたび、韓国は自主権や
安全保障上の利益保護で困難に直面してきた。
北朝鮮の核交渉が進む中、中国側へ傾きつつある韓半島の安全保障の
構図を、このまま放置してはならない。
非核化の実質的進展が皆無な状態で終戦宣言、平和協定や
南北交流を急いで進めたら、力のバランスはますます中国側に
傾くばかりだ。
韓国政府のスピード調節と慎重さが切に求められる。

金載千(キム・ジェチョン)西江大学教授(国際政治)
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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