九州・大分・片田舎の安値店で今130円、消費者にとってはいいが、生産国は
大変だ。
OPECとロシアの価格協定が破棄されてロシアのシェア潰しにかかったOPECが
ロシアもそうだがコロナウイルスでうれない。
生産国が買い手に金を払わないと売れないらしい、
4月22日 産経抄
通産官僚だった故堺屋太一さんが生まれて初めて書いた小説は、100万部を
超えるベストセラーとなった。
『油断!』というタイトルもよかった。
中東からの石油の輸入がもし途絶えたら、どうなるか。文字通り、油が断たれた
日本のパニック状態を描いていたからだ。
▼昭和48(1973)年には実際、中東戦争をきっかけに灯油やガソリンなど
石油製品の価格が急騰した。小説は、いわゆるオイルショックが日本を襲う直前に
完成していた。
混乱を助長することを恐れて、あえて世の中が落ち着いた2年後に出版したという。
▼47年前の騒動を再現するように、スーパーの売り場からトイレットペーパーが
消えて1カ月がたった。
今は山のように積み上げられて、買い物客は見向きもしない。
一方世界経済は、原油価格の下落が止まらない「逆オイルショック」とも呼ぶべき
危機にさらされている。
▼新型コロナウイルスの感染拡大による、経済活動の停滞が原因である。
各国が入国規制や都市封鎖に踏み切ったことで、飛行機は飛ばなくなり、自動車の
利用も激減した。
多くの工場も稼働を休止した。石油の需要は落ち込むばかりである。
▼原油を輸入に頼る日本の消費者にとっては、確かにありがたい。ただ、
自粛ムードが続く限りその恩恵は限られる。
むしろ原油安が進むことで、産油国が経済危機に陥り、世界の景気が後退すれば、
その悪影響はわれわれの生活を直撃する。やはり、
ウイルスの感染を押さえ込まないと、明るい展望は開けない。
▼安倍晋三首相が緊急事態宣言を発令してから2週間たった。
7都府県の主要駅の人出は週末、7、8割減った。もっとも、混雑が目立つ
商店街もある。今こそ、「油断大敵」を心したい。
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