2016年8月22日月曜日

韓国映画、仁川上陸作戦

今から、66年前に起こった朝鮮戦争の出来事、当時の韓国軍に参戦した、
兵士の数も名前の把握もできていないのだろう。  しかも
旧日本軍の兵士だった日本人も軍属で参戦している事までも知らないだろう。
今韓国ではテレビで「壬辰倭乱」か、あの中共と合作の・・、映画で
この仁川上陸作戦と李朝最後の皇女とか何とかが上映されているとか・・・
   
仁川上陸を成功に導いた秘密作戦の立役者、京都で激白

1950年8月16日。二十歳過ぎの青年17人が、手足の爪と髪の毛を切り、
軍用の物入れに収めた。
二日後、釜山のチャガルチ市場で漁船を調達し、6日かけて仁川沖までやって来た。
船が出発するまで、指揮官を除く16人は、どこに行って何をするのかも
知らなかった。作戦名は「エックスレイ」。
間近に迫った国連軍の上陸作戦に先駆けて、敵が占領している仁川に潜入し、情報を集めることが任務だった。
8月24日早朝、午前1時30分。将校4人と下士官・兵6人、軍属7人がひそかに
仁川・霊興島十里浦へ上陸した。

その後3週間にわたり、22歳の指揮官ハム・ミョンス少領(少佐に相当)を
助けて中心的な役割を果たしたのが、当時24歳だったキム・スンギ中尉だ。
作戦が決まった後、ハム少領が真っ先に呼んだのが、戦前の
仁川警備司令部で情報将校を務めていたキム中尉だった。

今月10日、日本の京都で、90歳のキム中尉と会った。観客動員数
600万人突破を目前にした映画『仁川上陸作戦』がきっかけで、キム中尉と
連絡が取れた。キム中尉は、開城なまりで簡潔に語った。
「幸せな世の中が来るよう、
  先祖が苦労したんだと分かってくれたらうれしい」

キム中尉は「ハム少領は指揮官、私はフィールドワーカーだった」と語った。十里浦に上陸した日の夜、キム中尉は仁川市内に潜入し、戦争前から
飲み友達だった「仁川のやくざ」クォン・サンオ氏と接触した。
北朝鮮軍の保安員のふりをしていたクォン氏が通行証を用意したことで、
隊員たちの市内潜入が可能になった。

キム中尉は「われわれが送った情報を基に、マッカーサー司令部が正確な
上陸地点を決めた」と語った。一部の隊員は、
月尾島の海岸道路の補修工事現場や、防御陣地の構築工事現場に
作業員として入り込み、北朝鮮軍の兵力や装備を把握した。
ほかの隊員は、ソウル近郊や安養・瑞山まで出掛けて住民の間に紛れ込み、
北朝鮮軍の位置や移動の状況を調べた。
キム中尉は、米軍の情報将校ユージーン・クラーク大尉と共に船に乗り、
海岸線を探った。どの地点に海岸砲があるか、埠頭(ふとう)内部の
塹壕(ざんごう)にいる兵力は何人か、機関銃はどこにあり、高射砲は
何門あるか、漏れなく把握して司令部に報告した。一行は3週間後、
撤収する際に北朝鮮軍の奇襲を受けた。17人中2人が戦死した。
敵陣で過ごした息詰まる3週間を振り返り、「90歳のキム中尉」は
「何度も生きるか死ぬかの峠を越えたが、怖くはなかった」と語った。

 キム中尉は、戦死したイム・ビョンレ中尉と
ホン・シウク下士(伍長に相当)のことを話したがった。
「彼らは勇士だった。眉間に銃弾が当たって死んだが。残ったわれわれは、
上陸作戦が成功した後、マッカーサー将軍の横に立って仁川に入った。
その足でソウルを経て鴨緑江まで行き、海軍に復帰した」

キム中尉は開城で生まれ、仁川の松島中を卒業、45年11月に
孫元一(ソン・ウォンイル)提督が設立した「海防兵団」に入った。
韓国海軍創設メンバー70人のうちの1人だ。
63年に中領(中佐に相当)で退役した後は、船に乗って貿易をやり、
日本へ渡った。
知人の紹介で会った日本人女性との間に、子どもも一人生まれた。

戦史の研究者は、仁川上陸作戦を「奇跡」と評している。
「仁川には干潟が広がっていて、干満の差が大きい。わずか2時間、
満潮で水が落ち着いている間に上陸しなければならないが、その間に敵軍が
対抗したら、こちらが壊滅しかねなかった」
(イム・ソンチェ海軍歴史記録管理団・軍史編さん課長)

奇跡に寄与したのが、エックスレイ作戦だった。
「この作戦は、航空写真、通信傍受といった現代科学技術でも遂行は
できない。
韓国軍が、二本の足で駆けるヒューミント(HUMINT、人的情報収集)を
担当したが、その中心的役割を果たした人物がキム・スンギ中尉だった」
(咸明洙〈ハム・ミョンス〉提督)

あの時命を懸けた老兵たちが、その後どのように生き、今どこにいるのか、
韓国政府は把握していない。指揮官のハム少領を除くと、作戦に参加した
老兵が証言したのも、このインタビューが初めてだ。
作戦参加者のうち、韓国国防部(省に相当)が名前を把握しているのは
10人だけ。あとは「7人」という数字しか残っていない。

京都=金秀恵(キム・スヘ)特派員

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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