2018年5月31日木曜日

「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化」に、たちはだかる壁

いや、もう、すでにこの間実験場の爆破に置いて中に何かは
隠したに違いない。
そうでなければ見せたのはメディアだけなんてないだろう。
朝鮮人とはそんな民族だ。
北朝鮮は決裂しても、合意をしてもあと二年早くて一年しか
もたない。
韓国も馬鹿だよね~~、無償で手に入るものをわざわざ
ちよっかいだして国家予算15年分をつかわなければならぬ・・
共倒れだな。

【コラム】「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化」に
      たちはだかる壁
 
1991年に韓半島(朝鮮半島)非核化宣言に向けた交渉が
行われていた当時、韓国と北朝鮮の間で最も大きな争点の
一つだったのが査察対象だった。
韓国は「相手が決めた対象に対する自由な査察」を求めたが、
北朝鮮はこれを「自主権じゅうりん」との理由で拒否した。
最終的に非核化宣言には「相手側が決め、双方が合意する
対象を査察する」という妥協案で落ち着いた。
その結果、韓国が疑念を持つ核施設に対しては自由な査察が
できなくなり、北朝鮮が見せたいものしか見られなくなった。

北朝鮮の元駐英公使で韓国に亡命した太永浩(テ・ヨンホ)氏

の自叙伝『3階書記室の暗号』は上記の問題について、当時の
北朝鮮外務省がこれを「大学の試験問題について教授と学生が
事前に合意して行うやり方」と評していたことを伝えている。
その上で太氏は「北朝鮮が勝った」と結論づけた。
その功績が認められ、当時のチェ・ウジン外務次官は
金正日(キム・ジョンイル)総書記から大いに
賞賛されたという。

識者らは米朝首脳会談をはじめとする今の非核化交渉でも
上記と同じような状況が繰り返されていると指摘する。
米国のトランプ大統領は
「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化(CVID)」を主張
しているが、北朝鮮が無制限の特別査察を受け入れるとは
考えにくいからだ。
また仮に北朝鮮が全面的な特別査察を受け入れたとしても、
そこには技術的に大きな問題が浮上してくる。

まず北朝鮮には核関連物質や核弾頭を隠せる地下施設が非常に

多いという点だ。
6・25戦争(朝鮮戦争)当時、国連軍に制空権を奪われ空襲に
苦しんだ北朝鮮は、地下施設やトンネルを1万カ所以上
建設したという。
数百キロメートル上空から5センチほどの物体を識別できる
米国の人工衛星でも、これら地下施設の中まで見ることは
できないからだ。

2番目はプルトニウムや高濃縮ウランなど、核兵器に
使われる核物質や核弾頭のサイズが通常知られている以上に
小さいという点だ。
6-8キロのプルトニウムがあれば広島に投下された核爆弾を
1個製造できるが、そのサイズはソフトボール1個ほどだ。


北朝鮮は昨年9月に6回目の核実験を行う直前に太鼓のような
形の水素爆弾を公開したが、これも全長1メートルほどしか
ない。

つまり北朝鮮がその気にさえなれば、核物質や核弾頭を非常に
狭い地下施設にいくらでも隠すことができるのだ。

北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長は
前の代の金日成(キム・イルソン)主席や
金正日(キム・ジョンイル)総書記よりも大胆なので、真剣に
非核化に取り組むと期待する見方もある。しかし
将来30-40年にわたり権力を維持し、その後も代々権力を
継承したいと考える金正恩氏としては、米国の心変わりを
けん制できる最後の手段だけは何としても
隠し持っておきたいはずだ。
米政府系ラジオ放送「ボイス・オブ・アメリカ(VOA)」が
韓半島問題の専門家30人にアンケート調査を行ったところ、
北朝鮮が非核化に応じると予想する回答は一つもなかった。
この事実も上記の懸念を後押ししていると言えるだろう。

またこれ以上に大きな問題は北核問題に取り組む韓国政府の
姿勢だ。
文在寅(ムン・ジェイン)大統領は27日の会見で
「金正恩氏は米国が求めるCVIDに同意したのか」との質問に
「米朝間で話し合うべき問題だ」と述べた。
「CVIDは米朝間の問題で韓国とは関係ない」とでも言いたげな
傍観者のような発言だ。しかし
北朝鮮の核弾頭を飛ばすミサイルは米国を狙う
大陸間弾道ミサイル(ICBM)だと十数発しかないが、
韓国を狙うスカッドミサイルは600発以上あり、こちらの方が
はるかに多いのが現実だ。
米ホワイトハウスのボルトン安全保障補佐官は北朝鮮の
核兵器はもちろん、弾道ミサイルや生物化学兵器などの廃棄も
求めている。しかし米国としてはまず当面の課題である
核兵器とICBMの廃棄に力を入れる可能性の方が高いだろう。

今後2-3週間以内には北核問題の今後と韓半島の運命が
決まってくる。6月12日の米朝首脳会談が予定通り開催され、
これが成功したとしても、その後の検証や査察など具体的な
プロセスで想定外の壁が立ちふさがるかもしれない。
「最善を望み最悪に備えよ」という英語のことわざが
今実感をもって迫ってくる。

ユ・ヨンウォン軍事専門記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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