2019年2月23日土曜日

「386世代が作った世の中」に苦労する韓国の若者たち

2018年の冬季五輪に北の刈上げが参加とかいって文大統領が
舞い上がってしまって、刈り上げに上手に制裁緩和の道具として
使われてしまっていることにはきがつかない。

【コラム】「386世代が作った世の中」に苦労する韓国の若者たち

韓国社会で、かつてない対立が起きている。
進歩政権と青年の衝突だ。
文在寅(ムン・ジェイン)大統領に対する青年層の支持率は、1年で
真っ逆さまに落ちた。
衝撃的な「成績表」を受け取った政権内部の人間は、20代に向けて
厳しい訓戒を下した。
女性家族部(省に相当)の「アイドルの外見」論争が原因だという
分析も登場した。
「誤った教育を受けた、『満たされた世代』の一時的な離脱」
くらいに思いたいらしい。だがちょっと待て。1年前、その
「誤った教育を受けた」青年層の80%以上が文政権を支持して
いたのを忘れたのか。

進歩政権を若者がひどく嫌うというのは怪現象だ。
文政権のルーツが、かつての政権よりも青年との接点が多い、
いわゆる「386世代」だという点を考慮すると、なおのこと奇妙に
思える。
386世代とは、この世代が主流としてクローズアップされた
1990年代に30代を迎え、80年代に大学へ通った、
60年代生まれの世代を指す。
20年前、全38回にわたって続いた本紙の
「韓国の主力・386世代」企画の第1回を見ると、この世代の特徴が
よく表れている。
「抑圧的雰囲気の中で大学生活を送ると同時に、
6・29(1987年6月29日。民主化を求める『6月抗争』を経て
『民主化宣言』が行われた日)やソウル・オリンピック(1988年)などを経験し、民主化・高度成長の達成感も味わった世代だ。
80年代後半の物質的豊かさは、世界に向けて足を踏み出す
動力になった」。
大学時代は大変だったが、卒業後からは「檀君以来最高の成長期」に
突入した韓国経済の「蜜の味」を享受して生きて来た、ということを
意味する。
同シリーズは「386が建設する韓国の未来に期待をかけてみよう」と
いう言葉で締めくくられた。

それから20年。この世代が作った世の中を、新世紀の主人公らは
冷たく評価している。筆者は年初から、
20代の青年層を世界へ送るプロジェクト「青年未来探検隊100」を
担当し、20代と対面することが多い。
そこで386世代に対する思いを尋ねてみた。
ある大学生の言葉を引用してみる。

586(50代)ことか。すごく否定的に感じる。
幽体離脱話法のジジイ語りが何より嫌い。なぜ大企業に頼るのかと
責め立ててくる。ところが当の自分は大企業の役員、という感じ」。

また別の青年はこう話す。

「あまり苦労していないのでそうなんだろうが、きちんとした
職場ばかり探すのではなく、さまざまな選択肢を模索しなさいと。
けれど386が作った今の世の中に、どんなすごい選択肢が
あるというのか」。

20代と仕事をしていて驚かされるのは、気軽にお金の話をするところ。若者たちは、その理由を「生きるのに精一杯だから」と説明した。
就職浪人のAさんは「実利を得てこそ生存が可能というのが私たちの
考え。生涯、
足りない中で生きていかないといけないはずだから」と語った。
大袈裟に言っているのではない。過去10年、40代と50代の所得が
11%増える間に20代の稼ぎは22%減った。
今の20代は、親よりましな暮らしができない、戦後初の世代に
なるだろう。
頭にくるには十分なのではなかろうか。既成世代より貧しくなると
いう若者の相対的剥奪感を、高度成長を満喫した386世代が
理解するはずがない。全てを享受して生きて来たのに、他人のせいに
したり小言を言ったりすることが癖になっている386世代に対し、
青年たちは嫌悪を感じている。Aさんは語る。
「386世代は学生運動出身っぽく『大妥協』、『弱者保護』うんぬんと名分を掲げる。私たちは生きていく心配が山積み。名分より
実利の方が1000%重要」。
386世代が20代のころ、韓国経済はほとんど毎年2桁成長を遂げていた。しかし今年の成長率の見込値は2%台だ。

文大統領は2月21日、柳韓大学の卒業式でこう演説した。
「暮らしの満足は自分が好きな仕事にある、という事実を忘れないで
ほしい」。
可能だとでも思って言っているのか。いまだに文大統領は、自分が
青年だったころの視点で韓国を見ている。
「あすは日が昇る」という希望に酔っていた時代の言葉をいまだに
使っている。
今の若者は完全に違う世の中を生きている。
その世の中を作ったのは、386世代だ。

キム・シンヨン経済部次長
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版



【社説】国民生活を破綻に追い込んだ共に民主党の「100年政権論」

韓国与党・共に民主党のイ・ヘチャン代表は21日、党の集会で
「この時代の天命は政権の再創出だ」
「来年の国会議員選挙で圧勝し、それを基盤に2022年の
大統領選挙で再び政権を取ることで、将来の韓半島(朝鮮半島)に
平和をもたらす100年を展開したい」と述べた。イ代表は昨年
「20年執権論」から「50年執権論」を訴え
「今後も共に民主党は10人の大統領を当選させねばならない」と
訴えていた。

イ代表は「党大会で掲げる内容や行動を見ると、(保守系野党)
自由韓国党に大韓民国の将来を任せることはできない」とも述べた。
そのため「共に民主党の時代を今後100年は続けねばならない」と
言いたいようだ。
自由韓国党の複数の議員が何の根拠もないまま
「5・18民主化運動(光州事件)に北朝鮮の朝鮮人民軍が介入した」
などと突然言い出して韓国社会全体に波紋を投げ掛け、また
新しい代表を選ぶ党大会が一部の過激な勢力によって影響を
受けている様子を見ていると、国民の多くが自由韓国党に
失望しているのは事実だ。しかし共に民主党の代表も他党の現状を
見て笑みを浮かべるほど余裕があるのか一度振り返ってみるべきだ。

イ代表が「100年執権論」を掲げた21日にも、さまざまな方面で
政権運営破綻への警告が相次いで聞こえてきた。
天文学的な税金を投入したにもかかわらず、低所得層は所得がさらに
急激に減少し、社会の二極化が最悪のレベルに突き進んでいる。
雇用対策としてこれまで54兆ウォン(約5兆3000億円)の予算が
投入されたが、その効果はどこにも見られない。
仕事を失って農村に行き無給で働く家長とその家族を除いても、
1月の雇用は3万以上も減少する大惨事だった。
そのため失業率も当然最悪だ。
低所得の庶民は生活のため大切な保険を解約しており、政府は
家計債務の延滞者に債務の元金を減免する対策を2年連続で発表した。政権与党の代表であれば、このように各方面から聞こえてくる
国民の悲鳴に耳を傾け、何よりもまず反省し、国民の前で襟を正す
姿勢を見せるべきではないだろうか。

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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