2019年4月21日日曜日

北の新型ミサイル、「ステルス高速艇」搭載用との見方も

ステルス高速艇も眉唾物だが、これ射程距離が20キロだろう。
100キロ~150キロとか言うならば脅威だろうけど、
20キロ位では海ならば目視できるだろう。



北の新型ミサイル、「ステルス高速艇」搭載用との見方も

北朝鮮が今月17日に発射実験を行った新型の戦術誘導兵器をめぐり、
いわゆる「ステルス型高速艇」に搭載して沿岸部への攻撃に
用いるものかもしれない、という見方が浮上している。
北朝鮮は最近「波涛貫通型高速艇」(極細艇、VSV)を
大量生産しようとする動きを見せてきた。
VSVはステルス形状をしており、レーダーに捕捉されにくいという。

韓国軍関係者は「このところ北朝鮮の清津港で2隻のVSVが根気強く
建造されており、西海(黄海)に続いて東海(日本海)でもVSVが
実戦配備されるものとみられる」
「北朝鮮は、昨年金正恩(キム・ジョンウン)委員長が清津港の
VSVを自ら視察するほど関心を寄せており、この艦艇に
新型戦術誘導兵器を搭載する可能性が高い」と語った。

北朝鮮は、この艦艇を開発して2015年から西海の北方限界線(NLL)
近くの基地へ配備している。その後、
地道に改良を行いつつ生産も増やしてきたという。
VSVは最高速度が時速90キロあって韓国海軍の高速艇(時速70キロ)
より速く、ステルス機能を持ち、警戒の対象だった。ただし、
速度や隠密性に比べ火力は小さいというのが欠点だった。しかし、
新型誘導兵器を搭載することになればこうした欠点は補完される、と
専門家らはみている。

韓国国防安保フォーラムのシン・ジョンウ事務局長は「スパイクに
準ずるレベルの新型ミサイルがVSVに搭載されたら、高速で隠密裏に
沿岸へ潜入し、韓国の艦艇を攻撃して撤収するという
『ヒット・アンド・ラン』式のゲリラ戦術を駆使できるようになる。
新型ミサイルで火力や精密度まで担保されたら、韓国軍にとっては
かなりの脅威になるだろう」と語った。これに関して、
韓国軍の合同参謀本部(合参)は19日、北朝鮮が金正恩委員長の前で
発射実験を行った新型戦術誘導兵器は「地上戦闘用の誘導兵器」だと
評価した。合参関係者は
「地上戦闘用の誘導兵器と評価しており、弾道ミサイルとはみて
いない」と語った。
韓国軍からは「イスラエル製のスパイク・ミサイルに似た
短距離戦術誘導弾を開発した」という声が上がっている。
射程20-30キロのスパイク・ミサイルは、もともとは
対戦車ミサイルとして開発された地上戦闘用誘導兵器だ。だがこの
ミサイルは、車両だけでなく艦艇・ヘリコプターにも搭載され、
さまざまな地上および海上目標を攻撃できる。



韓国軍では、北朝鮮の新型戦術誘導兵器は核・ミサイルの後に
北朝鮮軍が力を注いでいる「通常戦力の現代化」の結果物とみている。スパイクに準ずる新型戦術誘導兵器が本格的に戦力化されたら、
北朝鮮軍はこのミサイルを装甲車に搭載して対戦車用にしたり、
ヘリコプターに搭載してバンカー(掩蔽壕〈えんぺいごう〉)など
各種地上目標を攻撃したりできる。
18年9月の軍事パレードでも、新型戦術誘導兵器を搭載したような
装甲車が多数登場し、当時韓国軍内外からは
「スパイクと同水準のミサイルが間もなく搭載される」という声が
上がっていた。

北朝鮮はこれまで、きちんとした戦術誘導兵器を保有していなかった。対戦車ミサイル「プルセ」(火の鳥)がほぼ唯一の誘導兵器だったが、射程3キロという水準で、ほとんど有線で調整することから、
大きな脅威ではないと評価されていた。しかし、
北朝鮮が新型戦術誘導兵器の開発に成功して実戦配備したら、
韓国軍は陸上・海上の全域で北朝鮮による精密攻撃の脅威に
さらされることになる。
韓国軍関係者は「北朝鮮は、どんな兵器システムであれ、ありと
あらゆる場所で応用してきた。開発に成功したら、われわれが
想像し得る全ての搭載手段にこれを積むものとみられる」と語った。

梁昇植(ヤン・スンシク)記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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