むかし、ある村に30になったばかりの綺麗な後家さんがおったそうな。
顔立ちは上品で、なんでも高貴の血をひいているちゅうことで
下の冗談なんぞ、耳にすると顔を赤らめるどころか、きつい目でにらみ返していたそうじゃ。
ある夜、村でも1,2を争う好きものの茂助が、この後家さんに夜這いをかけた。
寝間の障子をそうっと開け,定石どうり、足元の布団から顔を入れて、そろり、そろりと這いいっていくと
後家さん、気配を感じて
「誰じゃ、何をする。」と、きつい声でゆうたそうな。
「わしじゃ、わしじゃ,茂助じゃ、頼むから大きな声を立てんでくれんかいの、隣にきこえる。」
「すぐに出ていっとくれ、大きな声で助けをよぶぞ。」と
言うが早いか、下腹に力をいれて、悲鳴を上げかけよった。茂助はあわてて
エイヤットと目の前にあった、下の口を両の手でおさえた。
そのはずみに、二本の親指が、スッポリ穴にいってしもうただ。後家さんの悲鳴は、
「ハアー,ハアー、ハアー」と力ない声になって、腰がピクン、ピクンと動いたそうな
茂助は一物をあてがって,グイッと腰をいれながら
「はあ、やっぱり女は二つの口を持っているんもんじゃな」
しばらくして、後家さんはとても女の声とは思えんような
『ウォー、ウォー、」とけだものような、野太いよがり声をあげだしたそうな。
茂助は上の口もふさごうとしたが、顔を激しく左右に振るので、こんどばっかりはふさぎ様もねえ。
やがて隣のおやじが、その声をききつけてやってき、何事かと窓越しに中を見ると、
茂助の姿がウッスラ見える。
「おーい、茂助どん、今けだものの声がしたようじゃが、性悪る狼でも紛れこんどるのかなあ。」
「ああ、そうじゃい、後家さんの家へ狼がいるところ見たで、わしが退治してやろう思うて
今、懲らしめているところじゃ」
「ほんじゃ、わしも手助けしようかいの。」
「いや、いや、それには及ばん、もうすぐ片がつくわい。」
やがて、茂助の腰のしたで
「しぬう、しぬう、」と野太いこえ。窓の外にいた隣の親父は安心した顔で
「やんれ、やんれ、退治ができたようじゃな、茂助どん後家さんにええ功徳をしなすったのお」
顔立ちは上品で、なんでも高貴の血をひいているちゅうことで
下の冗談なんぞ、耳にすると顔を赤らめるどころか、きつい目でにらみ返していたそうじゃ。
ある夜、村でも1,2を争う好きものの茂助が、この後家さんに夜這いをかけた。
寝間の障子をそうっと開け,定石どうり、足元の布団から顔を入れて、そろり、そろりと這いいっていくと
後家さん、気配を感じて
「誰じゃ、何をする。」と、きつい声でゆうたそうな。
「わしじゃ、わしじゃ,茂助じゃ、頼むから大きな声を立てんでくれんかいの、隣にきこえる。」
「すぐに出ていっとくれ、大きな声で助けをよぶぞ。」と
言うが早いか、下腹に力をいれて、悲鳴を上げかけよった。茂助はあわてて
エイヤットと目の前にあった、下の口を両の手でおさえた。
そのはずみに、二本の親指が、スッポリ穴にいってしもうただ。後家さんの悲鳴は、
「ハアー,ハアー、ハアー」と力ない声になって、腰がピクン、ピクンと動いたそうな
茂助は一物をあてがって,グイッと腰をいれながら
「はあ、やっぱり女は二つの口を持っているんもんじゃな」
しばらくして、後家さんはとても女の声とは思えんような
『ウォー、ウォー、」とけだものような、野太いよがり声をあげだしたそうな。
茂助は上の口もふさごうとしたが、顔を激しく左右に振るので、こんどばっかりはふさぎ様もねえ。
やがて隣のおやじが、その声をききつけてやってき、何事かと窓越しに中を見ると、
茂助の姿がウッスラ見える。
「おーい、茂助どん、今けだものの声がしたようじゃが、性悪る狼でも紛れこんどるのかなあ。」
「ああ、そうじゃい、後家さんの家へ狼がいるところ見たで、わしが退治してやろう思うて
今、懲らしめているところじゃ」
「ほんじゃ、わしも手助けしようかいの。」
「いや、いや、それには及ばん、もうすぐ片がつくわい。」
やがて、茂助の腰のしたで
「しぬう、しぬう、」と野太いこえ。窓の外にいた隣の親父は安心した顔で
「やんれ、やんれ、退治ができたようじゃな、茂助どん後家さんにええ功徳をしなすったのお」
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