2012年9月12日水曜日

薬効植物 トクサ 



薬効植物 トクサ

分類 トクサ目 トクサ科 トクサ属 トクサ
和名 トクサ(砥草、木賊)

トクサ(砥草、木賊、学名:Equisetum hyemale L.)とは、
シダ植物門のトクサ科トクサ属の植物。


本州中部から北海道にかけての山間の湿地に自生するが、観賞用などの目的で
栽培されることも多い。
表皮細胞の細胞壁にケイ酸が蓄積して硬化し、砥石に似て茎でものを研ぐことができること
から、砥草の名がある。
地下茎があって横に伸び、地上茎を直立させる。茎は直立していて同じトクサ科のスギナや
イヌドクサ、ミズドクサの様に枝分かれせず、中空で節がある。
茎は触るとザラついた感じがし、引っ張ると節で抜ける。節の部分にはギザギザのはかま状の

ものがあって、それより上の節の茎がソケットのように収まっているが、このはかま状の
ぎざぎざが葉に当たる。茎の先端にツクシの頭部のような胞子葉群をつけ、
ここに胞子ができる。
その姿のおもしろさから、庭で栽培されることもある。茎は煮て乾燥させたものを紙ヤスリの

ようにして研磨の用途に使う。
また紙ヤスリが一般的な現代でも高級なつげぐしの歯や漆器の木地加工、木製品の作業工程
などの磨き仕上げる工程に使用されていることや、音楽家の滝廉太郎は、身だしなみに気を
遣ったため、常々トクサで爪を磨いていたことがよく知られている。
クラリネットなどのリード楽器の竹製リードを磨いて調整するのにもトクサが用いられる。
干した茎は木賊(もくぞく)と呼ばれる生薬で、その煎液を飲用すると目の充血や涙目に
効果があるといわれている。
小話に、明治時代の郵便夫が、わらじがあまりにすり減るのを嘆き、すり減らなさそうな
材料としてトクサを使う話がある。
その結果、足先からすり減って頭だけになった郵便夫は、頭を鞄に片づけて帰ったという
落ちである。
「木賊刈る」は秋の季語。

乾燥したトクサ。最も目の細かい紙やすりと同等に使われる。

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